「読書の目的は "楽しむもの" であり、自己の成長は二の次」が モットーの 小田やかたです。
本ブログは、読後、すぐに頭に浮かんだ偽りない感想を素直に綴っています。1分で読める分量なので、気軽に読んでいただき、ぜひ、選書の参考にしてください。今回読んだ本はこちら。
ニーチェは、どう生きるかという問題に対し真摯に向き合った哲学者です。
『ツァラトゥストラ』は、画一的な価値観など気にせず自分で価値を作って創造的に生きろ、というニーチェからのメッセージだと理解しました。
本書の著者は、『ツァラトゥストラ』の主題は人間はどう生きたらよいか、であり、その答えを一言で言うならこれだといいます。
固定的な真理や価値はいらない。君自身が価値を創造していかなくちゃいけない
『ツァラトゥストラ』の冒頭の「神は死んだ」という言葉は有名ですが、実はニーチェはキリスト教だけでなく民主主義、社会主義、国家主義など、ヨーロッパで信じられてきたこれまでの価値観をすべて「キリスト教的なもの」として批判しています。
『ツァラトゥストラ』の主要テーマは「超人」と「永遠回帰」です。
「超人」については、「人間は、動物と超人との間に張り渡された一本の綱なのだ」という有名な言葉がありますが、「超人」の明確な定義がされていないのがニーチェらしい。定義してしまったらみんなが同じ絶対的な価値観を目指すことになってしまうからです。
「永遠回帰」は、「万物は永遠に繰り返すものであり、どんな忌まわしい過去もまためぐってくる」ものであり、それを受け入れて肯定できるか、とツァラトゥストラは突きつけてきます。
ニーチェは、この「永遠回帰」を受け入れることができる人間こそが超人だといいます。
著者は、ニーチェの「超人」を目指す姿勢を「何でも自分で解決し一人で高まっていこうとするストイックさを感じる」とあまりいい印象で捉えていないようですが、私はこの姿勢に大いに共感しニーチェのファンになりました。
最後に『ツァラトゥストラ』の概要を記しておきましょう。
『ツァラトゥストラ』は、十九世紀ドイツの哲学者ニーチェの著作であり、正確に訳せば『ツァラトゥストラはこう言った』という四部構成の書物です。主人公のツァラトゥストラは、30歳のときに山に入って籠もっている「隠者」です。その後、溢れんばかりの知恵がたまってきて、それを人々に分け与えようと山を降りて説教することを決意することから『ツァラトゥストラ』は始まります。
この記事は以上です。
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