「読書の目的は "楽しむもの" であり、自己の成長は二の次」が モットーの 小田やかたです。
本ブログは、読後、すぐに頭に浮かんだ偽りない感想を素直に綴っています。1分で読める分量なので、気軽に読んでいただき、ぜひ、選書の参考にしてください。今回読んだ本はこちら。
すぐれた概念は、世界の見方、ものの見方を変えてくれます
そのとおりだと心から実感できるようになったのは、ある程度の人生経験を経てからかもしれません。
「概念」というのはわかったようでわからない言葉です。
本書では、「具体的なものごとはさまざまバラバラに見えます。そこに共通する「本質」をつかまえて言葉にしたものが「概念」です」と説明されているますが、なんとなくはイメージできるのではないでしょうか。物事の肝をつかむ、と言ってもいいかもしれません。
ただ、概念を得ることで、すぐに世界や物の見方が変わるかと言えば、そうとも限りません。その概念を自分の生活に置き換えて、身近なものとして捉え直すことができれば、世界の見え方は変わるでしょう。
本書では、知性とは概念を使いこなす力であり、概念を使いこなして生きる力に変えることを知力と言っています。さらに、「論語読みの論語知らず」という言葉があるように、膨大な知識や概念を蓄えていても、生きる力に変えれなければ意味がありません。
そういう意味で、本書にある50の概念を知ることは大切ですが、それらを日々の自分の生活に置き換えて生きる力に変えていく作業を抜きにしてはいけません。50個すべてを使いこなすのは難しいと思いますので、知識としてではなく、1つでも2つでも生きる力として人生に役立ててください。
最後に、本書で私が生きる力にしたいと思った概念を簡単にメモします。詳しい解説はぜひ本書をお読みください。
- ◯野生の思考(レヴィ=ストロース )
- ありあわせのもので工夫する
- ◯「トゥリー」と「リゾーム」(ジル・ドゥルーズ と フェリックス・ガタリ )
- ロジックツリー的な思考とネットワーク的な思考
- ◯不条理の英雄(アルベール・カミュ 『 シーシュポスの神話』)
- 不条理を受け入れて生きる覚悟
- ◯間主観性(エトムント・フッサール )
- たくさんの主観が集まれば客観性が高まる
- ◯エポケー(現象学)
- 決めつけずにやってみる
- ◯中庸(孔子・アリストテレス 『 ニコマコス倫理学』)
- 両極を知って中庸に至る
- ◯超人(ニーチェ)
- 高みを目指し続ける人
- ◯離見の見(世阿弥)
- 自分を客観的に見る、メタ認知
- ◯前後裁断(禅の言葉)
- 今を生きる
この記事は以上です。
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